ゲーム音楽を耳コピするメリットやオススメの曲とは?

耳で聴いた音楽を作曲ソフトで再現する「耳コピー」、通称「耳コピ」は、作曲力やアレンジ力を磨くために非常に効果的な練習法です。

そして、耳コピする曲にゲーム音楽を選ぶのはメリットが大きいです。僕自身、ゲームが好きで、ゲーム音楽も大好きでした。

今回は、ゲーム音楽を耳コピするメリットや、耳コピにオススメな曲について解説します。

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ゲーム音楽を耳コピするメリット

基本的にインストなので聴き取りやすい

ゲーム音楽は、基本的に歌が入っていない伴奏のみのインスト形式です。もちろん、歌物が使われることもありますが、全体数から見れば少ないです。

そして、歌物よりもインストの方が、メロディが聴き取りやすいです。

なぜなら、歌物の曲の場合、人間の声は特徴的で、楽器やシンセサイザーによる音よりも、聴き取りにくいからです。

 

例えば、人間の声の特徴として、声の大きさが一定でないというのがあります。これは抑揚(よくよう)と言われるもので、歌い手の感情表現としてはあると良いですが、耳コピのときは声の大きさが一定の方が安定して聴くことができます。

 

他にも、人間の声は音の高さが一定ではなく、微妙に上がったり下がったりします。これにより、音の高さが掴みづらい場合があります。

しかし、インストであれば、楽器の音の高さは基本的に一定なので、音の高さを把握しやすく、耳コピしやすいのです。

 

このように、インスト曲が基本のゲーム音楽は、耳コピしやすいです。

カッコいい曲が多く、耳コピでセンスを磨きやすい

ゲーム音楽は、ゲームをプレイしているときに、BGMとしてプレイヤーの気持ちを盛り上げたり、印象的なシーンにしたりするものです。

そのため、思わず聞きほれてしまうような曲が数多くあります。そのような曲を耳コピすることができれば、自分も同じ様な曲を作りやすくなり、メロディ作りやアレンジセンスが非常に高まります。

 

例えば、ロールプレイングゲームなどで、敵との戦闘の場面に使われる、いわゆる「バトル曲」は臨場感や緊迫感に満ちていてカッコいい曲が多いです。

 

例えば、スクウェア・エニックスより発売されている「ファイナルファンタジーシリーズ」や、「ドラゴンクエストシリーズ」は特に有名でカッコいいバトル曲が数多くあります。

有名なところでは、「ファイナルファンタジーVI」のボス戦の曲「決戦」はめちゃくちゃカッコいいです。

 

もちろん、ロールプレイングゲームなら、バトル曲だけではなくフィールドを歩くときの曲や、印象的なシーンを彩る曲など、耳コピしてセンスを磨くのにもってこいの曲は数多くあります。

 

例えば、ドラゴンクエストシリーズのタイトル画面で流れる「序曲」という曲は、ゲーム好きの中では余りにも有名で素晴らしい名曲です。一度聞いたら忘れられない、これから始まる大冒険、ワクワクやロマンを感じさせる音楽です。

 

上記に紹介した2曲は超有名曲で、ゲーム音楽には、ここではちょっと説明しきるのは不可能なレベルで、本当に素晴らしい曲が星の数ほどあります。

 

このように、ゲーム音楽にはカッコよくて、耳コピしてセンスを磨くのに適した曲が数多くあります。

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音ゲーの曲は特にオススメ

ゲーム音楽の中でも、音楽そのものが主役となっている「音楽ゲーム」、通称「音ゲー」の曲は、特に耳コピにオススメです。

 

通常、ゲーム音楽は、プレイ中のBGMとして流れるもので、裏方的な役割を担っています。

しかし、音ゲーでは、音楽に合わせて鍵盤やボタンを押して楽しむものなので、曲自体が良くないとプレイして楽しくないため、スタイリッシュで素敵な曲が数多くあります。

 

ただ、音ゲーの曲はかなり作りに気合いが入っているため、耳コピするのはかなり難しいです。

僕も、大学生の時に大好きな音楽ゲームの曲の耳コピにトライしましたが、難しくて途中までしかできませんでした。

素晴らしい曲が沢山あるので、音ゲーの曲を耳コピできるならかなり理想的です。ですが、まずはやりやすい曲からやっていくのが良いです。

 

そこで、これを読んでいるあなたには最短で耳コピをマスターしてもらいたく、最初にトライするのにうってつけのゲーム音楽をご紹介します!

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最初はレトロゲームの耳コピから入ると良い

ゲーム音楽の中で、最初に耳コピするのにオススメなのが、1980年代~1990年代に発売されたテレビゲームのBGMです。

懐かしいゲームなので、ここではレトロゲームと呼ぶことにします。

このころのゲーム機は、ファミリーコンピュータ(以下、FC)や、スーパーファミコン(以下、SFC)、ゲームボーイ(以下、GB)が主流でした。

 

これらのレトロゲームの曲は、耳コピを始める上でとてもやりやすく、以下の様な多くのメリットがあります。

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レトロゲームから耳コピするメリット

同時に鳴る音の数が少なく、聴き取りやすいから

一般的なポピュラーソングや、ゲーム音楽でも新しいものは、同時に数多くの楽器が鳴ります。

そのため、耳コピのときに一つ一つの楽器の音を判別するのが難しいです。

 

これは、一人のバイオリン奏者が演奏する曲を耳コピするのと、数多くの楽器奏者が同時に演奏するオーケストラの音楽を耳コピする場合を考えると分かりやすいでしす。

楽器の数が一つだけ、もしくは少ない方が、聴き取りやすいのがイメージいただけると思います。

 

一方、レトロゲームの曲は、同時に鳴る音の数が少なく、1つ1つの音が聴き取りやすいです。

このため、耳コピし始めの曲にとても適しています。

 

GBやFCは、3~4和音で、SFCでは最大8和音です。そのため、特にGBやFCの曲が聴きとりやすいですね。

ちなみにSFCは最大8和音ですが、実際に8和音まで使われる曲は少ないです。

 

このように、レトロゲームの曲は、同時に鳴る音が少なく耳コピがしやすいです。

ハッキリした音色で、聴き取りやすいから

音がどんな楽器なのか、どんな音がするのかを音色(おんしょく)と言います。

レトロゲームの曲は、ピコピコした感じで音色がハッキリしたものなので、聴き取りやすいです。

 

例えば、本物のエレキギターの音の場合、ハードロックなどで歪んだものの場合、メロディがけっこう聴き取りにくいです。

一方、例えばSFCの音色でエレキギターを模した音色の場合、かなりハッキリした音になっていて聴き取りやすいです。

 

よって、レトロゲームのハッキリした音は、耳コピがしやすいです。

何回聴いても飽きないから

新しいゲームの場合、シーンに応じて細かく曲が移り変わる演出になっている場合があります。

一方、レトロゲームの曲は、基本的に曲がループするようになっています。

これは、プレイヤーが自分のペースでいくら遊んでも、曲が途中で途切れないようにするための工夫です。

また、いくらループして聴いても飽きないような曲の作りにもなっています。

 

この「何回聴いても飽きない」という特徴は、耳コピする上でとてもメリットがあります。

なぜなら、耳コピするときも、曲を何度も繰り返し聴くからです。

記憶力がかなり優れている人でない限り、1回聴いただけで細かいところまですべてメロディやリズムを把握するのは難しいです。実際、僕が耳コピするときも、何度も曲を聴きます。

このとき、いくら聞いても飽きない作りになっているからこそ、長時間の耳コピをしていても根気が続きやすいのです。

 

このように、何度聞いても飽きないレトロゲームの曲は、繰り返し曲を聞く耳コピに適しています。

洗練されたメロディで、センスを磨きやすいから

また、レトロゲームは同時に出せる音が、機械の性能上制約があるため、少ない音でどれだけ良い曲を作れるかが勝負です。

なので、必然的にメロディが洗練されてくるため、そのような曲を聴いて耳コピすることによって自分のセンスも磨かれていきます。

 

例えば、スーパーマリオブラザーズの音楽は、非常にメロディが凝っていて、センスあふれるものになっています。そのため、単音のメロディであっても耳コピには苦戦するかもしれません。

しかし、それだけに、完全にメロディやリズムをコピーできると、凝ったメロディやリズムを組みやすくなります。

 

このように、工夫が凝らしてあるレトロゲームの曲を耳コピすることは、作曲力の向上にはとても効果的です。

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オススメのゲーム

ここからは、僕が個人的に特にオススメする名曲揃いのゲームタイトルを紹介します。もちろん、他にも沢山名曲があるゲームはありますが、僕の経験上、素晴らしい曲が揃っているものを紹介したいと思います。

ロックマン・ロックマンXシリーズ

ロックマンは、カプコンから発売されている大人気アクションゲームです。

ストーリーとしては、主にDr.ワイリーによる世界征服から世界を守るために、元々はお手伝いロボットの「ロック」が、ライト博士によって戦闘用に改造され、「ロックマン」として戦う…というもの。

ボスキャラのデザインをユータから公募したり、自由に選べるステージや、ボスを倒すとそのボスが使っている武器をコピーして使えるなど、魅力あふれるゲームとして人気です。ロックマンXは、ロックマンの続編で、よりストーリーや世界観がシリアスになったものです。

 

…で、このロックマン・ロックマンXシリーズのステージBGMやボス先のBGMがとにかくカッコいいのです!!

僕の作曲人生の原点と言えるような、珠玉の音楽が目白押しなんですね。

 

ロックマンシリーズは、初代シリーズはFCで、ロックマンXシリーズはSFCから発売されています。

初代ロックマンシリーズのBGMは、メインメロディやサブメロディ、ベースのメロディやリズムパート、どれをとっても非常に凝っていて、耳コピの課題曲として最適です。

耳コピするときは、実際にゲームをプレイしてBGMを録音するか、もしくはサウンドトラックを購入するのが確実です。

 

僕はロックマンシリーズの全楽曲が収録されている、「ロックマン サウンドBOX」というサウンドトラックを購入して耳コピをしました。

参考ページ:(Amazon) ロックマン サウンドBOX

 

本当に名曲揃いなんですけど、個人的にはロックマン3・4・5の曲がそれぞれカラーが違いながらカッコよくてオススメです。

 

以下は、ロックマン5のチャージマンステージBGMを耳コピして、ロックアレンジしたものです。

基本的にメインメロディは原曲に忠実にしていますので、どんな曲なのかイメージいただけると思います。

こちらはロックマン3より、スネークマンステージのBGMを耳コピしてロックアレンジしたものです。

スネークマンステージは、かなりの人気曲です。

サガシリーズ

サガシリーズは、スクウェア・エニックスから発売されているロールプレイングゲームです。

一般的なロールプレイングゲームと違って、「経験値」という概念が無かったり、自由にストーリーを展開されることができるなど、斬新で独特なシステムが醍醐味のシリーズです。

 

それで、僕が特にオススメしたいのが、サガシリーズのバトル曲です。

本当にカッコいい曲が勢揃いなんですよね!

 

サガシリーズは、GBの「魔界塔士 Sa・Ga」から始まり、SFCの「ロマンシングサガシリーズ」に繋がっていき、プレイステーションの「サガフロンティアシリーズ」、さらにその後も新しい作品が生まれています。

 

プレイステーション以降の作品も、もちろん名曲が多いのですが、耳コピをするのはけっこうハードルが高いので、GBやSFCの作品の曲がオススメです。

 

GBでは、「魔界塔士Sa・Ga」「Sa・Ga2 秘宝伝説」「時空の覇者 Sa・Ga3」の3タイトルがありますが、どの作品も名曲だらけです!

詳しい曲名については、僕のプロフィールページの最初の方にまとめていますので、ご興味がありましたらそちらもご覧になってみてください。

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名曲から意志を引き継ごう!

僕は、耳コピをすることは、素晴らしい作曲家の「良い曲を作ろう」という意志を作品から引き継ぐことだと考えています。

ですから、素晴らしい音楽作品に触れたり、耳コピをすることで、良い曲を作るセンスを学び取って、今度は自分が沢山良い曲を作っていこうと考えています。

是非、あなたも素晴らしい作品から耳コピのよって、独自のセンスを磨き、今度があなたが素敵な音楽を作っていってください。

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まとめ

ここまで説明してきたように、ゲーム音楽の耳コピには非常にメリットがあります。

また、ゲーム音楽の中でも、音楽ゲームは音楽が主役となっているので、名曲が多く耳コピにオススメです。

ただし、耳コピの難易度は高めなので、最初はレトロゲームの曲から耳コピしてみるのが良いです。

 

僕のサイトでは、この記事の他にも耳コピに関する記事や、パソコン1台で音楽を作るための方法を紹介した記事を数多く紹介しています。

また、耳コピをきっかけに作曲できるようになった経験に基づく、未経験の方からでも音楽製作の方法を学ぶことができる、全15回・6時間21分の動画講義を無料プレゼントしています!

是非、こちらも活用いただけると嬉しいです!

 

あなたの耳コピや作曲ライフを応援しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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