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DTMを始めると、
「エフェクター」または
「エフェクト」という
ものを、耳にすることが
あると思います。
「エフェクター」は
「エフェクト」と同じもので、
音に対して様々な効果
(effect)や変化を
与えるものです。
このエフェクターを
使いこなすことによって、
音に様々な演出を
加えることができます。
これによって、さらに自在に
音楽表現ができるように
なります。
エフェクターには様々な種類が
あって、種類毎にも多くの
ものが存在します。
そのため、1つ1つの
エフェクターを
個々に覚えようとすると、
なかなか大変です。
そこで、エフェクターを
使いこなすための3つの
ステップを考えました。
以下の流れで理解していけば、
数多くあるエフェクターも、
頭の中ですっきり整理
させることができます。
☆エフェクターを使いこなす
3つのステップ
エフェクターを
使いこなすには、
以下の3ステップで
進めていけば、
理解しやすいです。
1.まずは、大まかな
種類を知る
2.使いたいエフェクターの
大まかな役割を知る
3.使いたいエフェクターの
パラメータ(設定値)の
意味を調べて、使ってみる
☆まずは、大まかな
種類を知る
エフェクターは数多く
存在しますが、
大まかに分けると、
数種類しかありません。
そのため、
まずはどんな種類の
エフェクターがあるのか、
頭に入っていると、
1つ1つのものに
惑わされずに済みます。
エフェクターは、主に
以下の種類に分けられます。
・空間系
→どんな場所で?
・周波数系
(歪み・うねり系)
→どんな音が?
・音量系
→どんな音量で
鳴っているか?
上記の様に、
・どんな場所で?
・どんな音が?
・どんな音量で?
鳴っているか?
を表現すると考えると、
頭に入りやすいです。
◇空間系(どんな場所で?)
空間系のエフェクターは、
どんな場所で音が
鳴っているかを
再現するものです。
空間の響きやすさや
広さといった特徴を
パラメータ(設定値)で
再現します。
空間系は、音の変化が
分かりやすく、
使いながら感覚的に
理解しやすいといえます。
空間系の主なエフェクターは、
・ディレイ
・リバーブ
の2つです。
ディレイは、
奥行きを再現します。
山奥で大きな声をだすと、
「おーい! ぉーぃ…」
という感じで、
遠くの山から数秒遅れて
自分の声が跳ね返ってきます。
このような効果を
ディレイで再現します。
ディレイは、周囲に
何も無いような、
幻想的な感じや、
孤独感を出すのに
向いています。
リバーブは、残響といって、
音の響きを再現します。
残響は、空間から
跳ね返ってくる
無数の音の集合です。
ディレイが集まると、
リバーブになります。
リバーブをうまく使うことで、
通常の室内、ライブハウス、
コンサートホールなど、
あらゆる広さの空間を
再現することができます。
◇周波数系(どんな音で?)
周波数系は、特定の
周波数の音量を
調整するものです。
周波数は、音の高さを
表すもので、
高いほど高い音に、
低いほど低い音に
なります。
周波数系のエフェクターは、
例えばバスドラムや
ベースなど、
低音の楽器だけ音量が
大きくなっているときに、
低い音程の音だけ
小さくしたいときなど
に使います。
これによって、曲全体の
音のバランスを
整えることができます。
周波数系の主な
エフェクターは、
以下のものがあります。
・イコライザ
イコライザは、
イコライズ(Equalize)
という
「均質化する」という
英語から来ています。
略してEQ(イーキュー)
とも呼ばれます。
周波数毎に音量を調整して、
曲全体のバランスを
取ることが出来ます。
・フィルター
フィルターは、特定の
周波数の音だけ取り出す
ような処理を行います。
イコライザでも同様の
処理ができるため、
イコライザの一種
ともいえます。
例えば、低い周波数の音を
取り除くなど、
ある機能に特化した処理を
行うことができます。
☆音量系(どんな音量で?)
音量系は文字通り、
主に音量を調整します。
一般的には、
ダイナミクス(音量)系と
よく言われます。
音量系のエフェクターは、
例えば突発的に大きく
なっている音を、
平均化させるような
ものがあります。
音量系の主な
エフェクターは、
以下の通りです。
・コンプレッサー
突発的に大きく
なっている音量を、
一定の比率で圧縮して、
全体の音量を均一にします。
コンプレッサーは、
コンプレス(compress)
という、
圧縮するという意味の
英語から来ています。
コンプレッサーを使うと、
圧縮前の音量の大小関係を
維持することができます。
・リミッター
リミッターは、設定した値以上の
音量は、一律同じに圧縮する
エフェクターです。
コンプレッサーの様に、
圧縮前の音量の大小関係を
維持しません。
DTMでは、表現できる音量の
最大値は決まっており、
それ以上の音になると、
音が歪(ひず)んで
ノイズが入ったように
なってしまいます。
これを「音割れ」といいます。
リミッターをかけることで、
音割れの発生を防ぐことが
できます。
☆歪み(ひずみ)系・うねり系
歪み系や、うねり系は、
周波数系と同じく、
「どんな音か?」
を表現できるものです。
ギターのエフェクターで、
よく見られます。
歪み系は、
音を敢えて過剰に
増幅させて、
音波を歪ませる
ものです。
これにより、ハードロックなど
の激しい曲にあった
効果を与えることが
できます。
オーバードライブなどの
エフェクターが代表的です。
うねり系は、
様々な方法で、
音をうねらせたり、
揺らしたりするものです。
モジュレーション(変調)系
とも言われます。
コーラスと呼ばれる
エフェクターなど、
幻想的な雰囲気を
醸し出すことが
できたり、
独特の雰囲気を
出せたりするものが
あります。
ここまでで、代表的な
エフェクターの種類を
紹介しました。
空間系・周波数系・音量系は
比較的どの曲でも普遍的に
使われることが多いです。
一方、歪み系やうねり系は、
楽曲や曲の場面に応じて
使うといった感じです。
☆使いたいエフェクターの
大まかな役割を知る
エフェクターにどのような
種類があるのか、
押さえることができたら、
次に使いたいエフェクターの
大まかな役割を知ります。
例えば、空間系の
リバーブであれば、
「音がどんな所で
鳴っているか
再現するもの」
といったように、
簡単に口で説明できる
くらいに、
エフェクターの役割を
理解していると理想的です。
このように、
大まかな役割を
知っているだけでも、
実際に使うときに、
パラメータの意味を
理解しやすくなります。
☆使いたいエフェクターの
パラメータ(設定値)の意味を
調べて、使ってみる
使いたいエフェクターの
役割が分かったら、
実際に各パラメータの
意味を調べて使ってみます。
エフェクターには様々な
パラメータがあり、
最初は困惑してしまう
かもしれません。
しかし、その使い方は、
実はテレビのリモコンと
あまり変わらないのです。
例えば、テレビの音量が
大きいなと感じたら、
リモコンを手にとって、
テレビの音を聴きながら
丁度いい音量になるまで、
音量ダウンのボタンを
押すことでしょう。
これと同じように、
音が鳴っている空間を
もっと広い部屋にしたいな、
と思ったとき、
例えば空間系のリバーブの
パラメータを調整します。
実際にエフェクターを
使うときは、
1度に1つのパラメータを
動かすのがほとんどです。
そのように考えると、
難しそうな感じが
薄れていくのでは
ないかと思います。
ここまで説明してきたように、
以下の3つのステップで
エフェクターを
理解していけば、
効率的に使いこなすことが
できます。
1.まずは、大まかな
種類を知る
→空間系・周波数系
(歪み・うねり系)・音量系
2.使いたいエフェクターの
大まかな役割を知る
例)リバーブ(空間系)
→音がどんな所で
鳴っているか再現する
3.使いたいエフェクターの
パラメータ(設定値)の
意味を調べて、使ってみる
今回の動画では、
大まかなエフェクターの
種類について
それぞれ実際の音を
出して説明しています。
是非ご確認ください。
次回の講座では、
空間系のリバーブを例に、
具体的に各パラメータの
意味を解説します。
また、パラメータを
調整しながら、
どんな風に音が変わって
いくのか、実際に音を
出して説明します。
リバーブは、エフェクターの
基本とも言われています。
まずはこれを使いこなせば、
他のエフェクターも
自在に操っていけるように
なっていきます。
その前に、今回紹介した
エフェクターを理解する
3ステップ、
しっかりマスターして
おいてくださいね。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。