Cubaseには、ミキサーと呼ばれる画面があります。
また、ミキサーには各楽器の音を編集するトラックの音量を調節できる「フェーダー」があります。
このミキサーやフェーダー、最初はどんな風に使っていけばいいのか、イマイチ分からないこともあると思います。
僕も最初、よく分からなくて、けっこう適当にやっていました。
しかし、曲作りをしていく上で、ミキサーやフェーダーの効果的な使い方を調べ実践していきました。
そのおかげで現在は、これらの効果的な使い方分かるようになりました。
本記事では、ミキサーやフェーダーの適切な使い方について説明します。
↓記事と同じ内容を、動画でも説明しています。真ん中の再生ボタンより、ご覧下さい。
ミキサー(ミックスコンソール)・フェーダーとは
Cubaseのミキサー
バージョンによって、違いはありますが、ミキサーは大方上記のような感じです。
ミキサーは正式には「ミックスコンソール」といいます。
でも、ミキサーで大体通じます。
画面上部にも、そう書いてありますしね。
ミキサーでは、各トラックの音量が調節できるフェーダーが、横並びになっています。
フェーダー
フェーダーの上には、「パン」といって、トラックの音が左右どちらから鳴るかを調整できるツマミもあります。
ミキサーやフェーダーの使用目的
ミキサーやフェーダーを使用することにより、各トラックの音量や左右どの辺りから聞こえてくるかを決めることができます。
これによって、各楽器がどの辺りに配置されているかを再現することができます。
例えば、同じように楽器を演奏している人がいるとしても、自分から遠い場所に居る方が音が小さく聴こえます。
音は空気を伝わる間に、減衰していくからです。
このため、遠いところで演奏しているように聴かせたいときや、目立たせたくない楽器の音量はフェーダーで小さくします。
また、ライブやコンサートなど、実際の場合、歌手や演奏者は普通左右に分散しています。
そうしないと、全ての音が同じ場所から聴こえてくるので、ごちゃごちゃとしていまうからです。
DTMでも同じように、楽器やパートの数が増えてくると音がごちゃごちゃとしていきます。
そのため、ミキサーのパン設定を適切に行うことで、それぞれの音がきちんと分かれて聞き取りやすくなります。
各楽器やパートを配置する基本的な考え方
それでは、具体的にミキサーやフェーダーで、各楽器やパートの音をどのようにしていけばいいのでしょうか。
これには、どのような曲においても通じる基本的な考え方があります。
各パート毎に説明します。
主旋律
まず、主旋律を担当するボーカルや楽器は中央に配置します。
また、メインメロディとなるので、目立たせるために基本的に他の楽器より音量は大きめにします。
リズムパート
リズムは、曲の土台となる重要なパートです。
そのため、ドラムなどリズムを担当するパートも中央に配置します。
リズムパートが左右にずれてしまうと、曲の土台が崩れてしまい、聴きにくくなります。
また、音量は主旋律より目立たない程度にします。
また、ベースと呼ばれる低音を担当する楽器があります。
こちらも、ドラム同様リズムを担当します。
このため、中央に配置し、音量はドラムと同じく位かやや大きめにします。
その他のパート
その他、主旋律を補助するメロディや、コードと呼ばれる和音を担当するギターやキーボードなどの楽器は、左右に分散させます。
これによって、各楽器の音がごちゃごちゃにならずにすみます。
音量は、主旋律より小さく、リズムパートより大きいイメージで調整します。
また、全体として、各楽器は左右対称になるように心がけます。
右や左に楽器の音が集中していると、バランスが悪くなり聴きにくくなるためです。
例えば、右側にはキーボード、左側にはギターという感じです。
実際のライブやコンサートの配置をイメージすると、いいと思います。
ミキサー・フェーダーの使い方
それでは、具体的にミキサー・フェーダーの使い方を説明します。
ミキサーの表示
Cubaseの画面の上側の「デバイス(V)」を選び、「ミキサー(I)」を選択します。
または、キーボード左上辺りの「F3」ボタンを押しても表示されます。
以下の様な画面が、表示されます。
フェーダーの使い方
各トラックのフェーダーは、上にスライドすると音量が上がり、下にスライドすると下がります。
これによって、各楽器の音量を調整します。
また、微妙な調整をするときは、上記の数値のところをダブルクリックします。
そうすると、キーボードで直接数値を入れられるので、細かい設定ができます。
パン設定の仕方
フェーダーの上にあるのが、パン設定ができるところです。
最初の状態では、「C」となっています。
これは、「Center(センター、中央)」のことで、パン設定がされていないため音は中央から聴こえてくるよ、という意味です。
下記の、赤丸部分をクリックしながら左右に動かすことで、トラックの音を左右に動かすことができます。
下記の画像では、右側に動かした状態です。
また、パン設定を右にするほど、下記の数値が上がっていきます。
逆に、左に動かすほど、数値が下がっていきます。
中央より、左にすると、マイナス値になります。
また、この数値のところをダブルクリックすると、キーボードで数値を入力することができます。
繊細な調整をするときには、こうすると便利です。
ミュートボタン
上記の「m」と書かれたボタンは、「ミュートボタン」です。
上記は画像では、ボタンがオンになっている状態です。
このボタンをクリックすると、そのトラックの音だけ鳴らなくなります。
複数のトラックのミュートボタンを押すと、それらのトラックの音が鳴らなくなります。
音量やパンの設定をする中で、「このトラックの音を一時的に消したい」というときに使います。
例えば、ボーカルの音だけミュートにして、伴奏の音だけで聴いてみたいときなどです。
ソロボタン
上記の「S」と書かれたボタンは、「ソロボタン」です。
上記は画像では、ボタンがオンになっている状態です。
このボタンをクリックすると、ミュートボタンとは逆に、そのトラックの音”のみ”鳴ります。
複数のトラックのソロボタンを押すと、それらのトラックの音のみ鳴るようになります。
ソロボタンは、「このトラックの音だけ集中して聴きたい」というときに使います。
例えば、ボーカルの音だけソロにして、伴奏の音を抜いた状態で聴いてみたいときに有効です。
まとめ
ここまで説明してきたように、ミキサーやフェーダーの利用目的や効果的な使い方を意識すると、曲がより聴きやすくなります。
是非、試してください。
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