Cubaseで打ち込みをするときは、「MIDIイベント」というものに音符を打ち込んでいきます。
打ち込みでは通常、MIDIイベントを開いて、その中に音符を1つ1つ入力していきます。
しかし、MIDIイベントを開かずに編集すれば、まとまったメロディを一気にコピーするときに便利です。
また、感覚的にメロディを切り貼りして編集できるのも魅力です。
でも、最初はどんな風に使っていけばいいか、分からないと思います。
僕も最初は、どんな機能があるのか分かりませんでした。
ですが、曲作りをする中で、段々と使いこなせるようになっていきました。
そこで今回は、MIDIイベント単位で編集するメリットや、編集方法について説明します。
↓記事の内容を、動画でも説明しています。画面中央の再生ボタンを押して、ご覧ください。
→DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分のDTM講座を受け取る
MIDIイベントって?
MIDIイベント
MIDIイベントは上記の赤枠内のように、音符を打ち込む入れ物のようなものです。
これをダブルクリックして開くと、下記のように音符が入力できるピアノロールの画面になります。
ピアノロールの画面
→DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分のDTM講座を受け取る
MIDIイベント単位で曲を編集するメリット
ピアノロール画面を開かずに、MIDIイベント単位で編集すると、様々なメリットがあります。
小節単位の編集がしやすくなる
ピアノロール画面では、1小節に端から端まで音符が入っているとは限りません。
そのため、1小節単位でまとめてコピーしようとしても、貼り付け先の位置合わせがしにくいのです。
一方、MIDIイベントでは、音符が入っていようが無かろうが、入れ物そのものをコピーすることができます。
そのため、小節単位でコピーするなど、編集がしやすくなります。
感覚的に編集しやすくなる
MIDIイベント単位で曲を編集するときは、はさみツールやのりツールで感覚的に編集できるのがいいです。
僕はけっこう、というか物凄く紙工作が好きなので、これらのツールで切って貼って並べ替えて…
という感じで編集するのはけっこう楽しいです。
複数のトラックをまとめて編集できる
トラックは、Cubaseで作曲するときの編集の単位です。
ピアノロール画面では、編集中のトラックのみ扱うことになります。
一方、MIDIイベントを使えば、複数のトラックを同時にコピーして、編集することができます。
これによって、例えば1番だけ複数の楽器を使って編曲できていたら、そのまま同じ構成楽器で2番、3番用にコピーできます。
→DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分のDTM講座を受け取る
MIDIイベントを使った編集の仕方
プロジェクトウィンドウ
MIDIイベントを編集するときは、上記のプロジェクトウィンドウの画面から行います。
MIDIイベントを小節単位で編集するために
MIDIイベントを編集するときは、小節単位で編集できるようにしておくとやりやすいです。
そのために、カーソルの左右の移動幅を小節単位に自動補正してくれる、「スナップ機能」をオンにしておくといいです。
そして、自動補正は、小節単位で行われるようにしておきます。
スナップ機能の使い方や、詳しい設定方法は下記の記事にまとめています。
こちらも是非、ご覧下さい。
「Cubaseの使い方【入門編】曲作りの操作性を上げるスナップ機能」
感覚的な編集ができる、各種ツール
MIDイベントの編集で使うツールは、上記のように画面の上の方にあります。
以下、主に使用するツールについて説明します。
矢印ツール
矢印ツールを選ぶと、「選択モード」になります。
選択モードでMIDIイベントをクリックすると、それが選択状態になり、様々な処理をする対象になります。
選択モードでは、MIDIイベントをクリックしたまま左右に動かせば、左右方向に移動することができます。
これによって、メロディの固まりごと、曲の中での場所の移動ができます。
また、下記のように縦方向に動かすことで、同じメロディを別トラックに移動させることもできます。
音色が違うトラックにメロディを移したいときに、便利です。
はさみツール
はさみツールを選ぶと、MIDIイベントを分割することができます。
はさみのように、クリックした所をチョキチョキ切ってくれます。
例えば、下記の様に2箇所クリックすれば、MIDIイベントの途中で分けることができます。
これによって、分割したところのメロディだけ移動したり、コピーしたりすることができます。
特に、全部ではないけど一部分だけコピーして、他で使いたいときにとても便利です。
また、はさみツールに切り替える代わりに、矢印ツールの状態で「Alt」ボタンを押しっぱなしにすると、はさみツールと同じ状態になります。
これも、けっこう便利です。
のりツール
のりツールは、はさみツールと逆で、別々になっているMIDIイベントを連結することができます。
MIDIイベントは、分割すると、中身を見るときはその中の音符しか見れません。
そのため、あまりに編集しすぎてブツ切れになっていると、連続したメロディとしてMIDIファイルの中身が見れなくなります。
そこで、のりツールを使えば、MIDIイベントを1つにつないでメロディが見やすくなります。
使い方は簡単で、下記のように別々になっているMIDIイベントの1つをクリックします。
そうすると、1つ右側にあるMIDIイベントとくっつきます。
隙間が空いている場合は、そこも埋められます。
また、下記のように沢山のMIDIイベントがあった場合、クリック連打で1つにすることもできますが…
矢印ツールに切り替えて、下記のように全てのMIDIイベントを選択します。
↓
この状態でのりツールに切り替え、色が変わっているMIDIイベントのどれかをクリックすると、下記のように一気に1つにできます。
これは便利だと思います!!
ジャーーーッン
MIDIイベントのコピー
MIDIイベントをコピーする場合は、上記の様にコピーしたいものを矢印ツールで選択し、「Ctrl」ボタンと「C」ボタンを押します。
次に、下記のようにコピー先のトラックを選択します。
次に、コピー先の位置をクリックして指定します。
その状態で、、「Ctrl」ボタンと「V」ボタンを押せば、指定したトラック・位置にコピーされます。
「Ctrl」ボタンと「D」ボタンを使った方法
コピーにはもう1つ、「Ctrl」ボタンと「D」ボタンを使ったとても便利な方法があります。
これを使えば、同じ譜面が続きやすいドラムパートの譜面のコピーがとても楽になります。
まず、矢印ツールでコピーしたいMIDIイベントを選択します。(コピーはしなくてもいいです)
その状態で、「Ctrl」+「D」ボタンを押します。
そうすると、先ほど選択したMIDIイベントのすぐ後ろに、連続してコピーしてくれます。
しかも、そのまま「Ctrl」+「D」ボタンを連打すれば、どんどん後ろにコピーしてくれます。
オラオラオラオラ!!
これは便利です!!
この場合、MIDIイベントがぶつ切りになるので、必要に応じてのりツールでつなげましょう。
ちなみに、ピアノロール画面でも同じように「Ctrl」+「D」でコピーができます。
しかし、その場合1小節の端から端まで音符が無いと、コピーする毎にその分ずれていってしまいます。
MIDIイベントの場合は、そのようにならないので、やりやすいです。
複数のトラックをまとめて編集する
複数のトラックのMIDIイベントをまとめて編集する場合は、下記のように矢印ツールで選択します。
下記のように右上から左下にマウスを移動させて、指定してもOKです。
そうすると、下記のように複数トラックのMIDIイベントをまとめて選択できます。
このようにすれば、今まで説明した移動・分割・合成・コピーを複数トラックまとめてできます。
→DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分のDTM講座を受け取る
まとめ
ここまで説明してきたように、MIDIイベントを使うと、効率良く譜面の編集をすることができます。
是非、試してください。
僕のサイトではこの記事以外にも、Cubaseの操作方法について詳しく解説した記事を数多く掲載しています。
ただ、個別の記事を読んでいてもなかなか全体の流れはつかみづらいと思います。
そこで、
僕のサイトに載っている知識やテクニックを、順番に見ていくだけで学ぶことができる
Cubaseで思い通りの音楽を作るための合計15本の動画レッスンを無料でプレゼントしています。
5年以上の時間をかけて僕が培った、DTMの作曲ノウハウをすべて説明した、他にはない大ボリュームの動画レッスンとなっています。
僕自身、専門的な音楽の勉強や楽器演奏の経験の無いところから、社会人になって作曲ができるようになりました。
そのため、一切経験がない方でも安心して見ることができる内容になっています。
作曲に興味をお持ちでしたら、是非チェックしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。