作曲時に特定のジャンルを意識・アピールするときの落とし穴

作曲活動をしていると、自分の好きな音楽ジャンルに拘り、それをアピールして曲作りをしたくなることがあると思います。

特に、音楽はジャンルの細分化が激しいです。

ロック1つとっても、

「ハードロック」「パンクロック」「へヴィーメタル」「プログレッシブロック」「エモ」「ポストロック」

等々、非常に多彩なジャンルがあります。

そのため、「自分はこの音楽ジャンルを作っている」ということを自分らしさにしたいと思うこともあります。

僕自身も、そのように思って活動をしていました。

僕の場合は、ハードロックやメタルが好きなので、そのような音楽ジャンルを意識して活動していました。

しかし、そのように音楽ジャンルを意識しすぎると、思わぬ落とし穴に遭遇する場合があります。

そこで、今回は自分の経験上感じた、落とし穴について説明します。

↓記事の内容を、動画でも説明しています。画面中央の再生ボタンを押して、ご覧ください。

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音楽ジャンルをアピールするメリット

まず、自分が作る音楽ジャンルを意識して、それをアピールするメリットとして、他人に対して自分のやっている音楽の説明がしやすいというものがあります。

既に確立されたジャンルで、相手も知っているものであれば、説明が早いです。

また、自分のサイトやSNSなどで告知をするときも説明がしやすく、同じジャンルが好きな人を集めやすいといえます。

ただ、その一方でそのジャンルに熱狂的に詳しい人や、かなり良く知っている人がやって来る場合があります。

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ジャンルのマニアがやって来る

例えば、「僕はメタルを作っています!」というと、どこからともなくメタルマニアがやってきます。

そして、彼らは自分が作った音楽を聴くと、多くの場合首をかしげます。

「これはメタルなのか…?」「ギターの歪(ひず)みが甘い…」「ドラムが弱い…」

など、実際に話を聞かないまでも、そのような“思ってたのと違う”感を出されることがあります。

これは何故かというと、彼らが知っている、“彼らが基準とするメタル”と比較が行われるからです。

これはメタルに限らず、あらゆる音楽ジャンルでも同じことが起こると言えます。

そして、こうなったとき、お互いあまり良い気分がしません。

これを回避するには、

1.マニアをうならせるレベルのものを作る

2.マニアを避ける

3.マニアの話を無視する

などの対策が考えられます。

しかし、マニアをうならせるレベルというのは、一流レベルのものと言えます。

なぜなら、多くの場合マニアの人は、そのジャンルの本家本元のものや、とてもメジャーな作品を楽しんでいるからです。

事実、そのような方と話をすると、有名なバンドやジャンル特有の専門用語が持ち出されてきます。

メタルだったら、「メタリカ(バンドの名前)は聴いた?」「この曲の様式美が美しいよね。」といった具合に、作品のレベルだけでなく、専門用語や知識もある程度備わっていかないと、認めてもらうことが難しいです。

このように、そのジャンルの知識を身につけることはまだしも、一流の作品を作るのは相当難しいです。

かといって、自分がその音楽ジャンルを掲げて活動している以上、マニアの方に会う機会を無くすのも難しいです。

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マニアはあなたのファンにはならない

ここで注意しておきたいのは、あるジャンルの熱狂的なマニアで、もしあなたの作品に批判的な人は、あなたのファンにはならないということです。

逆に、あなたのファンになりえる人は、あなたより音楽の知識が少なかったり、作曲スキルがあなたより無い人です。

なぜなら、人は自分より知識や能力が高い人を尊敬したり、ファンになったりするからです。

そのため、「自分の作りたい作品を作る」「自分のファンを喜ばせる」という点で言えば、マニアをうならせるハイレベルな作品や知識はなくても問題ありません。

そして、自分のことを知ってもらえる手段があるなら、そもそも特定のジャンルに拘って曲作りをする必要もありません。

僕の場合は、「ロック“系”の曲を作っています。」などど、にごして言う場合が多いです。

「それは、ちゃんとした曲を作ることからの逃げなんじゃないか?」という声も聞こえてきそうですし、僕自身もそのように思ったこともありました。

しかし、自分の作りたい曲が作れて、きちんの聞いていただける人に届けられるのなら問題は無いと思います。

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自分の作品が型にはまってしまう

特定のジャンルを意識して作ることによるデメリットは、もう一つあります。

それは、音楽がそのジャンルの型にはまってしまうということです。

本当は、もっと自由に、自分らしさ・オリジナリティを発揮できるはずなのに、既存の音楽の特徴に凝り固まってしまう恐れがあります。

そして、他人が作る曲と同じようなものしか作れなくなってしまいます。

僕は以前、自分の作った曲をある音楽スクールの先生に聴いていただく機会がありました。

そのとき、自分としてはけっこう力作だったのですが、「何でみんな同じような曲を作りたがるんだろう。もっと君らしさがあるはずなのに、それが埋もれてしまっている。もっとそれを磨くべきだ。」と言われたことがありました。

僕はまさにそのとき、特定の音楽ジャンルを意識して作っていました。

そのため、他の曲と同様の音色や楽器をそっくり真似したような曲になっていました。

僕は、そのとき作った曲は今でもお気に入りではあります。

しかし、そのまま同じような曲をずっと作っていたら、いろんな曲が作れなくなっていただろうと思います。

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あなたの音楽は、あなたがジャンルです!!

そもそも音楽のジャンルは、元々存在する音楽をまとめたものです。

自分が作りたい作品は、既に存在する音楽ではないはずです。

もちろん、完全に新しいジャンルを作ることはとても難しいです。

しかし、何も細分化された特定のジャンルに固執して作る必要はないのではないかと思います。

自分が作り出す音楽は、その人のこれまでの人生や、考え方を反映したものと言えます。ですから、音楽ジャンル=作った人と言っても過言ではないです。

オリジナルのジャンルを作った人として、「盆地テクノ」というものを掲げて活動されている岡崎体育さんというアーティストがいます。

彼はメジャーアーティストのミュージックビデオあるあるを詰め込んだミュージックビデオを取り入れた、「MUSIC VIDEO」という作品がとても有名なアーティストです。

「ちょっと何言ってるかわからない」という方は、是非以下の動画をご覧下さい。

 

岡崎さんのインタビューにて、「盆地テクノ」というのは、意味は無いらしいです。

しかし、単純に「テクノ」と言ってしまうと、「僕の曲は純粋なテクノでは無いので」という趣旨のことを話されていました。

テクノポップを機軸に、作品を作られている岡崎さん。

しかし、おそらく「テクノ」と言ってしまうと、生粋のテクノファンやマニアから批判を受けてしまうことを気にしたのもあったのではないかと思います。

岡崎さんのように、ちょっと工夫して、オリジナルのジャンルを作ってしまうのもいいか思います。

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まとめ

ここまで説明してきたように、特定のジャンルに拘りすぎて作曲活動をしていると、いくつかデメリットもあります。

勉強のためにやってみるのは、良いと思います。

また、ある程度自分が作りたい曲のジャンルを定めるのもいいでしょう。

その方が、方針も固めやすく、聴き手も求めやすくなります。

しかし、最終的には自分らしさやオリジナリティの方に拘って作品作りが出来れば良いと思います。

自分で勝手にジャンルを作るくらいの勢いで、作曲活動をしていきましょう!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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