パソコンで作曲を行うDTMにおいて、メロディやリズムを打ち込むとき、最初どうしたらいいのか戸惑ってしまうこともあるかと思います。
これは、打ち込みをする画面が、普通の楽譜やピアノとは違った独特なものになっているのが一因です。
僕も、打ち込みを始めたときは、画面の見方がイマイチ理解できませんでした。
しかし、現在は曲作りにも慣れ、いろいろな作曲ソフトやアプリで共通する画面の構造が分かるようになりました。
そこで今回は、DTM初心者のための画面の見方や、打ち込みをする上で必要な基本知識について説明します。
打ち込みをする画面の見方
以下、作曲ソフトやスマホのアプリで共通する、画面の見方を説明します。
ピアノロールの画面の見方
打ち込みの画面の一例
メロディやリズムの打ち込みをするときは、多くの作曲ソフトやスマホアプリで上記の様な画面が登場します。
これを、一般的に「ピアノロール」の画面と言います。
作曲ソフトやアプリによって、微妙に違いはありますが、下記の様な画面はどれも共通しています。
左の方に、ピアノの鍵盤の様なものが表示されていると思います。
90度回転させたものが下記の画像ですが、これはピアノの鍵盤そのものです。
90度回転させると、ピアノの鍵盤になっているとよく分かる
本物のピアノの場合は、左から右の鍵盤になるにしたがって、「ドレミファソ…」という感じで音階が高くなっていきます。
一方、ピアノロールの画面では、下から上に上がるに従って高い音になり、音階が高くなっていきます。
また、下記の長方形のマークは音符で、左側の音階に対応する高さの音がなります。
音符の横の長さは、音が鳴っている時間を表します。
そのため、横に長い音符ほど、長く音が鳴ります。
これらの音符は、左から順に音が鳴っていくので、右に進むほど時間が進むことになります。
音名の呼び方
鍵盤の所を見てみると、「C2」とか「C3」と書かれていることがあります。
これは、音名のことで、「C」は「ドレミファソラシド」の「ド」を表します。
そして、「C2」などの「2」は、音の高さを表します。
数字が大きくなるほど、より高い「ド」の音になります。
「C」というのは、アメリカ式の音名の表記法です。
DTMの画面では、この表記が一般的です。
学校の音楽で習う「ドレミファソラシド」はイタリア式の表記です。
イタリア式とアメリカ式の音名の表記の対応関係は、以下のようになっています。
「ド→レ→ミ→ファ→ソ→ラ→シ→ド」が、7音階上がると「ド」に戻るように、アメリカ式でも「C→D→E→F→G→A→B→C」のように「C」に戻ります。
「なぜAではなくCから始まるのか?」という疑問もあるかと思います。
しかし、これを説明すると長くなってしまいますので、ひとまず「そういうものなんだ」と覚えておいてください。
→無料:DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分の動画講座を受け取る
基本となる4拍子
メロディを打ち込んだり、作曲をしたりする上で大切なものとして「4拍子」があります。
4拍子とは、「1,2,3,4」の一定のリズムをずっと繰り返すものです。
「1,2,3,4」の1つ1つは、「拍(はく)」と呼ばれます。
曲のリズムに乗るときって、首や体を動かすと思います。
この動き1回が、拍だと思っていただければいいです。
打ち込みの画面では、上記の画像の様に、「小節(しょうせつ)」という区切りの中に4拍子が入ります。
そして、通常画面の上側に、小節の順番を表す「小節番号」が振ってあります。
打ち込みでなぜ、4拍子が大切かというと、これを1セットとして延々と1曲の中で繰り返していくからです。
そして、メロディというものは、基本的に4拍子のリズムに合わせて作られます。
なので、闇雲にメロディを作ったり、打ち込んだりするより、4拍子のリズムに合わせた方がずっと作りやすくなります。
そのため、ポピュラーソングのほとんどが、4拍子を基本として作られています。
→無料:DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分の動画講座を受け取る
曲のテンポ
打ち込みにおいて決めるべきものとして、曲のテンポがあります。
テンポとは、曲のスピードのことで、1分間に拍が何回発生するかを表します。
例えば、テンポが120なら、1分回に拍が120回発生します。
1秒間に2拍ですね。
もしテンポが60なら、1分間に60回なので、1秒で1拍となります。
テンポは、BPMとも呼ばれます。
BPMは、「Beats Per Minute(1分間あたりの拍)」の略です。
同じメロディでも、テンポによって曲の雰囲気は大きく変わります。
そのため、最終的に思い通りの曲にするには、適切なテンポを決める必要があります。
テンポは曲のジャンルによって変わってきます。
基本的にテンポが遅い曲はゆったりとしていて、速い曲は激しい曲となります。
以下に、大まかな曲のテンポとジャンルについて説明します。
60~80くらい
ゆったりとしたテンポ。
ジャンルとしては、バラードなど、気持ちを落ち着かせる曲が多いです。
90~140くらい
ミドルテンポで、割と落ちついた曲になります。
ポップスやロック、ジャズな幅広いジャンルで使われます。
150~170くらい
けっこうハイテンポな曲になります。
テンション高めのハードロックやメタル、ダンス系のクラブミュージックなどで使われます。
180~200以上
かなりハイテンション・ハイスピードな曲のテンポです。
「ハードコア」と呼ばれるジャンルの曲が、これくらいのテンポです。
→無料:DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分の動画講座を受け取る
音符の長さ
打ち込みをするときは、音符の音がどれ位の長さ続くのか、決める必要があります。
基本的な考え方としては、1小節を何分割するかで、長さを決めていきます。
様々な長さの音符がありますが、まずは以下の音符を基本にすると分かりやすいです。
全音符の長さ
楽譜では、「全音符」と呼ばれる音符の長さです。
1小節に渡って、音が鳴ります。
DTMでは、「1/1」と表現されます。
分子は小節1つ分を表し、分母はそれを何分割するかを表します。
全音符の長さでは、音符の音が鳴る時間は1小節と同じです。
そのため、分割しないので「1/1」となります。
歌のメロディなら、歌い終わりに長く伸ばすところで使われます。
2分音符の長さ
楽譜では、「2分音符」と呼ばれる音符の長さです。
先ほどの全音符の半分の長さとなります。
1小節を2分割した長さなので、DTMでは「1/2」と表されます。
4分音符の長さ
楽譜では、「4分音符」と呼ばれる音符の長さです。
2分音符の半分の長さとなります。
1小節を4分割した長さなので、DTMでは「1/4」と表されます。
この長さのメロディは、かなり多くメロディで使われます。
8分音符の長さ
楽譜では、「8分音符」と呼ばれる音符の長さです。
4分音符の半分の長さとなります。
1小節を8分割した長さなので、DTMでは「1/8」と表されます。
こちらも、4分音符の長さ同様、よくメロディで使われます。
4分音符より少し、リズミカルな感じになります。
16分音符の長さ
楽譜では、「16分音符」と呼ばれる音符の長さです。
8分音符の半分の長さとなります。
1小節を16分割した長さなので、DTMでは「1/16」と表されます。
歌など、基本的なメロディとしては最も細かい単位と言えます。
これ以上細かいメロディになると、普通歌えません。
そのため、この細かさまで理解できれば、メロディの打ち込みはほとんど出来るようになります。
慣れてきたら、他の音符に、16分音符の単位で長さを調整できるようになると、幅広いメロディを打ち込むことができます。
→無料:DTM作曲するための全てを解説した全15回・合計6時間21分の動画講座を受け取る
まとめ
DTMでは、今回説明した画面の見方や基本知識を身につければ、作曲ソフトやアプリによらず打ち込みができるようになります。
もし、この記事の内容を含めた、より深い作曲の知識やテクニックに興味がありましたら、
DTM作曲に役立つ合計15本・6時間21分を超える動画レッスンを無料でプレゼントしています。
5年以上の時間をかけて僕が培った、DTMの作曲ノウハウをすべて説明した、他にはない大ボリュームの動画レッスンとなっています。
これを活用して、是非自由自在に音楽を作る喜びを一緒に感じてもらえたらと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。