耳で音楽を聴いて、作曲ソフトなどで再現する「耳コピー」、通称「耳コピ」。
これをやると、リズム感や音感が身に付いたり、作曲能力が高まったりと、様々なメリットがあります。
僕は耳コピをきっかけに作曲ができるようになり、現在ではそのスキルを活かしてアレンジや作曲指導の仕事までできるようになりました。
耳コピは、自分の大好きな曲で出来れば、それが理想です。
しかし、やはりプロの作る曲は、メロディが難しかったり、同時に沢山の楽器がなっていたりして、耳コピするのが難しい場合があります。
僕も最初は、耳コピしてみたい曲があっても、なかなか難しいなと思って手がつけられないでいました。
そのため最初の内は、練習に向いたやりやすそうな曲から耳コピをしていました。
そのような曲でコツをつかむと、難しいと思っていた曲でも耳コピがしやすくなります。
そこで今回は、耳コピの練習曲に向いた曲について説明します。
↓記事の内容を、動画でも説明しています。画面中央の再生ボタンを押して、ご覧ください。
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もくじ
耳コピに慣れるまでは、ゆっくりしたテンポの曲を選ぶ
耳コピをはじめてするときは、出来ればゆったりしたテンポの曲を選ぶとやりやすいです。
これは、テンポの速い曲だとメロディが高速で流れるため、聞き取りにくいからです。
これは、英会話の初心者と、熟練者の違いを考えるとわかりやすいです。
英会話の初心者は、まだ英単語を聞いて理解するのに時間がかかるため、速いスピードで英語を話されると聞き取れません。
一方、熟練者は英単語を聞いたら、考えなくても意味が理解できるレベルに達しています。
このため、相手が早口で英語を話してきても、理解することができます。
耳コピも同様に、聞こえたメロディがどんな音程なのか理解するのに時間がかかるうちは、ゆったりしたテンポの曲の方が聴き取りやすいです。
耳コピしやすい曲など、詳しくは全15回・6時間21分の無料DTM講座の、第2回「耳コピの重要性と方法」で解説しています。こちらもぜひ、活用いただけれると嬉しいです(^^♪
耳コピに慣れるまでは、使われている楽器の数が少ない曲を選ぶ
耳コピに慣れない内は、なるべく使われている楽器の数が少ない曲を選ぶといいです。
例えば、複数の楽器が使われている曲では、それぞれの楽器が別々のメロディを演奏していることが多いです。
このような曲は、最初は耳コピがしにくいです。
例えば、様々な楽器が同時に演奏されるオーケストラをイメージしてみてください。
あの壮大なスケールの音楽で流れている個別のメロディを、耳で聞いてすぐに理解しようとするのは、とても難しく感じると思います。
しかし、例えばヴァイオリンの単独演奏ならどうでしょうか?
それなら、メロディがどうなっているか、分かりやすいと思います。
このように、使われている楽器の数が少ないほど、シンプルな構成なので耳コピがしやすいです。
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音がはっきりした曲を選ぶ
音楽製作においては、「エフェクト」といって、様々な音響効果が用いられます。
エフェクトがかかった音は、元々の音に変化が加えられているので、メロディが分かりにくくなる場合があります。
例えば、ハードロックなどで使われるエレキギターは、音を歪ませることがよくあります。
これは、エフェクターという装置を使って、音を変化させています。
エフェクターも、エフェクトと同じように音を変化させるものです。
エフェクターがかけられたギターは元々のナチュラルなメロディに、歪みが加わり、独特の雰囲気が醸し出されます。
しかし、その分メロディがハッキリしなくなるため、耳コピがしにくくなります。
そのため、慣れない内はあまり強いエフェクトがかけられた曲は選ばない方が良いでしょう。
僕は、耳コピをし始めたころ、「ユーロビート」というジャンルの曲の間奏部分を耳コピしていました。
このジャンルは、ハッキリとした音が使われていることが多いので、とてもメロディが聴きやすいです。
ユーロビートに限定する必要はありませんが、あまり強いエフェクトがかかっていない音楽を選ぶと耳コピがやりやすくなります。
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インストを選ぶ
歌が入っておらず、楽器演奏だけの曲のことをインストゥルメンタル、通称「インスト」と呼びます。
歌の場合、楽器の演奏と違って、メロディの他に言葉の発音の仕方や、歌詞の要素が加わってきます。
また、歌手によっては独特の歌い方をする場合もあります。そのため、楽器よりもメロディが掴みにくい場合があります。
一方、楽器演奏や電子音源の場合、メロディの聴こえ方が均一で、歌よりも聞き取りやすいことが多いです。
このため、インストの曲は耳コピしやすいと言えます。
また、曲の冒頭のイントロや、間奏のメロディも部分的にインストになっているので、耳コピにオススメです。
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耳コピする際は、曲の再生テンポを遅くする
こちらは、練習曲というより、曲そのもののテンポを遅くする方法です。
この方法であれば、たとえどんなに速い曲であっても対応できます。
曲のテンポを遅くする際は、別記事「耳コピをするときに便利な無料のスマホアプリ「Capriccio」の使い方」で紹介している「Capriccio(カプリッチョ)」というアプリで簡単に遅くすることができます。
是非、こちらの記事もご覧いただければと思います。
「Capriccio」以外に、耳コピをすることに特化したアプリは存在します。
ただ、それらのアプリは専門的な知識やけっこうマニアックな操作方法が要求されるため、初心者向きではないと僕は考えています。
そのため、僕の経験上、普通の音楽再生アプリとして使えつつ、耳コピをしやすくする用途として使いやすかったのが今回ご紹介した「Capriccio」です。
是非、一度試してくださいね。
ここまで解説した耳コピについて詳しくは、全15回・6時間21分の無料DTM講座の、第2回「耳コピの重要性と方法」で解説しています。こちらもぜひ、活用いただけれると嬉しいです(^^♪
特にオススメのジャンル
これまでご紹介した、耳コピしやすい曲の特徴を複数備えている曲でオススメのジャンルがあります。
それは、1980年~1990年代に発売された、テレビゲーム機のファミリーコンピュータ(以下ファミコン)や携帯ゲームのゲームボーイのゲームのBGMです。
これらの機種では、性能上同時に発せられる音が3~4音と少ないため、通常の楽曲より遥かに音を聞き分けやすいです。
また、ピコピコしたいかにも機械的な…というか機械音が鳴るので、音がハッキリとしていてやはり聴きやすいです。
さらに、当時の機械の性能上、ボーカル音声はまず入らないため、全部インスト曲です。
これらに加えて、こういったレトロなゲームのBGMは、限られた性能の中でいかにゲームをプレイする人に緊張感や臨場感、楽しさを感じてもらえるかを追求しているので、素晴らしいメロディの曲がかなりあります。
このあたりについて詳しくは、以下の記事で熱く語っていますので、是非こちらも参考にしてください。
超具体的なオススメの曲も詳しく書いています。
まずはメインメロディから耳コピするのがオススメ
今回は耳コピしやすい曲を紹介しましたが、さらに選んだ曲の中で、まずはメインメロディから耳コピするのがオススメです。
歌が入っている曲ならボーカルのメロディですね。
これは基本的に、ボーカルのメロディなど、メインメロディは一番聴き取りやすく目立つ音量に設定されているためです。
詳しくは、下記の記事で解説していますので、こちらも是非参考にしてください。
「耳コピはまずメロディだけにするとやりやすい理由/メインのボーカルで練習しよう」
→パソコンだけで音楽が作れるようになるための無料動画レッスン(全15回・合計6時間21分)
まとめ
ここまで紹介してきたように、初めて耳コピをするときは、以下のような曲や方法を用いるとやりやすいです。
・ゆっくりしたテンポの曲を選ぶ
・楽器数が少ない曲を選ぶ
・音がはっきりした曲を選ぶ
・インストを選ぶ(インスト、間奏なども含む)
・曲のテンポを遅くする
上記のような曲で、自分がやりやすいと思う曲を選んでトライしてみましょう。
コツをつかめば、憧れの曲でもどんな構成になっているのか、理解できるようになります。
そうすれば、自分の作曲の幅は大きく広がっていきます!
是非、試してください。
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僕自身、専門的な音楽の勉強や楽器演奏の経験の無いところから、社会人になって作曲ができるようになりました。
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作曲に興味をお持ちでしたら、是非チェックしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。