DTMでDAWのエフェクトの種類/エフェクターの使い方を理解する3ステップ

作曲をやり始めると、様々なエフェクトを知ることになると思いますが、いろいろ種類がありすぎてよく分からない…と感じることはありませんか?

パソコンで作曲を行うDTMでは、DAW(ダウ)と呼ばれる作曲ソフトで、音に様々な効果や変化を加える「エフェクト」が使用できます。

エレキギターの音を変化させるものも「エフェクター」とも言われますが、同様のものです。

僕も、DTMをし始めたときは、エフェクトについてよく分からなかったです。

「コンプレッサー?EQ?何それ美味しいの?」と言うくらい、本当に何も知りませんでした。

そして、知ったとしても使い方が全然分からなかったのです。

しかし、何年も曲作りをしながら使ってみたり作曲のスクールに通ったりする中、それがどういうものか、また使い方が分かってきました。

そこで、今回はDTMにおけるエフェクトについて、どんな種類があって、どのように使うのか、効率的に理解できる3つのステップを説明したいと思います。

エフェクトを効率的に理解できる3つのステップ

エフェクトを効果的に理解して使えるようにするには、以下の3つのステップを意識するといいです。

ステップ1.エフェクトの大まかな種類を知る

ステップ2.使いたいエフェクトの主な機能を知る

ステップ3.使いたいエフェクトのパラメータの意味を調べ、使ってみる

以下、それぞれについて詳しく説明します。

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ステップ1.エフェクトの大まかな種類を知る

エフェクトについてよく分からないと感じてしまうのは、種類が多すぎて混乱してしまうのが1つの原因です。

例えば、

「ディレイ」「リバーブ」

「コンプレッサー」「リミッター」「マキシマイザー」

「イコライザー」「ディストーション」「ビットクラッシャー」

等々…とても多くの種類があります。

そのため、1つ1つの名前や役割を知ろうとすると頭が混乱します。

なのでまず、大まかに分けてどのようなエフェクトがあるのかを知りましょう。

1つ1つの種類は非常に多いですが、大きく分けるとあまり種類はありません。

これを押さえるだけで、かなり頭がすっきりします。

具体的には、以下の種類を押さえておくといいです。

これらは、「どんな場所で、どんな音が、どのような音量で鳴っているか?」を意識すると分かりやすいです。

・空間系(どんな場所で?)

・周波数系(どんな音が?)

・音量系(どのような音量で?)

上記がよく使われる代表的なエフェクトの種類です。

この他にも、歪み(ひずみ)系・うねり系と呼ばれるエフェクトが存在します。

これらも、「どんな音か?」を表現できるものです。

空間系(どんな場所で鳴っている?)

空間系のエフェクトは、音がどんな場所で鳴っているのかを再現するものです。

例えば、普通の部屋・浴室・ライブハウス・コンサートホールなど…

同じ音を鳴らしたとしても、場所によって音の聴こえ方は変わってきます。

この違いは、場所によって音の響き方が変わってくるため起こります。

音の響き方は、空間の広さや材質によって変わってきます。

これを空間系のエフェクトによって再現します。

[主なエフェクト]

・リバーブ … 残響(ざんきょう)と呼ばれる音の響きを発生させ、音が鳴っている場所を再現します。

・ディレイ … 壁から反射して聞こえる音を再現します。ディレイは単一の反射音ですが、それが無数の集まりになるとリバーブとなります。

周波数系(どんな音が鳴っている?)

周波数系のエフェクトは、音の周波数に対して音量を調整することができるものです。

「周波数」は、音の高さを表すものです。周波数が高ければ音が高く、低ければ音が低く聴こえます。

どのように使うかというと、例えば「この曲はドラムやベースなど、低い音が大きくなりすぎていて、全体のバランスがよくないな」と思ったとき、気になった低めの音だけ音量を落とすということができます。

他にも、ボーカルの歌を録音したけれど、声以外に不要な音であるノイズが入ってしまったとき。

このときも、声の周波数だけ残して、それ以外の音をエフェクトでそぎ落とすということができます。

このように、指定した周波数に対して音を小さくしたり大きくしたりすることができます。

これによって、曲全体や音のバランスを整えたり、自分のイメージした音に近づけることができます。

[主なエフェクト]

・イコライザー … 指定した周波数の音量を大きくしたり小さくしたりするエフェクト。Equalizerの略でEQと呼ばれることもあります。

・フィルター … こちらもイコライザー同様に特定の周波数に対して処理をしますが、イコライザーと違ってあらかじめ目的が限定されています。例えば、「低い周波数だけカットする」など。不要な成分の周波数をこしとるフィルターのようなイメージです。

音量系(どのような音量で鳴っている?)

音量に対して、調整を行うエフェクトです。

一般的には、「ダイナミクス(音量)系」と呼ばれます。

例えば、大きすぎる音と小さすぎる音を平均化したり、特定の音量以上にならないようにしたりできます。

空間系や周波数系のエフェクトに比べて、音の変化がわかりにくいため、使いこなすのが難しいです。

そのため、他のエフェクトを使いこなしてきてから使ってみると良いと思います。

[主なエフェクト]

・コンプレッサー … 音量をコンプレス(圧縮する)イメージで使用するエフェクターです。特定の音量以上の音に対して、音量をグッと小さくします。これによって、音量のばらつきを少なくできます。

・リミッター … コンプレッサーと同様、大きな音にならないようにするものです。コンプレッサーは音を圧縮しますが、リミッターは指定の音量以上になったら越えた音量をバッサリ落とす感じです。

歪み(ひずみ)系・うねり系

歪み系、うねり系は、こだわった音作りをするときに使います。

歪み系は、音をあえて過大に増幅させて、歪んだ音を作り出します。

ハードロック系の音楽に見られる、ギャギャーンという感じのギターの音が「歪んだ音」です。

うねり系は様々な方法で、音をうねらせることができるエフェクトです。

例えば、ジェット機のエンジン音のような、独特の音を作り出すことができます。

[主なエフェクト]

(歪み系)

・ディストーション … 過大増幅により音を歪ませるエフェクト。歪んだギターサウンドは「ディストーションギター」と呼ばれます。

(うねり系)

・フランジャー … 元々の音に、タイミングを遅らせて同じ音を重ねることで、ジェット機のエンジン音のような音を作り出すことができます。

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ステップ2.使いたいエフェクトの主な機能を知る

ステップ1でどのような種類のエフェクトがあるのかを押さえたら、次に使いたいエフェクトの主な機能を知りましょう。

主な機能をきちんと理解する前に、エフェクトのパラメータ(設定値)をいじったり操作したりすると、なかなか頭に入ってきません。

使おうとするエフェクトで、大体どんなことができるのかを知っておくと、細かいパラメータの意味を理解しやすくなります。

例えば、空間系のリバーブというエフェクターは「音が鳴っている場所の広さや、音の響きやすさを再現するものだ」と分かっているとします。

そうすると、場所の広さや音の響きやすさを指定する機能があるため、エフェクトの操作がしやすくなるのです。

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ステップ3.使いたいエフェクトのパラメータの意味を調べ、使ってみる

エフェクターで何ができるか、主な機能を理解したら、細かいパラメータの意味を調べて使ってみます。

例えば空間系のリバーブというエフェクターであれば、主なパラメータとして、

プリ・ディレイ … 壁から音が反射してくるまでの時間を設定できる。これによって、空間の広さを調整できる。

リバーブタイム … 音の響きがどれ位の時間持続するかを設定できる。これによって、音の響きやすさを調整できる。

があります。

実際に、これらのパラメータを調整しながら音の変化を確かめて、自分の作りたい音に近づけていきます。

エフェクトの操作は、様々なパラメータがあって、はじめは難しく感じてしまうと思います。

しかし、実際の使い方は、テレビのリモコンの使い方とあまり変わらないと思います。

例えば、テレビの音量が大きいと思ったら、音量を下げるボタンを押して音を小さくしますよね。

これと同じように、エフェクトも例えば「もっと音を響かせたいな」と思ったとしたら、それに対応するパラメータを動かしていけばいのです。

たくさんのツマミがありますが、実際に使うときは1つのパラメータしか動かしません。

そのため、エフェクトの機能と、パラメータの意味を調べていけば、やがて使いこなすことができるようになります。

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まとめ

ここまで説明してきたように、数多く存在するエフェクトも今回紹介した流れで理解していけば、いずれ使いこなしていけるようになります。

いくつかエフェクトを使えるようになれば、使ったことのないものでも、使い方を覚えるのが早くなっていきます。

是非、気になったエフェクトから実際に使ってみてください。

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