耳コピのメリット/効果とは?DTMで作曲能力が超上達する理由

作曲において、耳で聴いた音楽を作曲ソフトなどで再現する「耳コピ」はとても有効です。

ただ、実際にどのようなメリットがあるのか、なかなか知られていない面も多いです。

実は、耳コピができるようになることには、数多くのメリットがあります。

このメリットを知り、耳コピに取り組むことで、あなたの作曲力は飛躍的に高まっていきます。

この記事では、耳コピのメリットや効果について詳しく解説します。

耳コピのメリット(楽器を弾く人向け)

以下は、ピアノやギターなど、楽器を演奏される方にとっての耳コピのメリットとなります。

そのため、楽器を弾かない、弾く予定の無い場合は、読み飛ばしていただいて問題ありません。

マイナーな曲でも、譜面を手に入れられる

有名なアーティストの曲の場合、楽器店やネット通販で譜面が販売されていることが多いです。

しかし、有名なアーティストであってもマイナーな曲の場合、譜面が無い場合があります。

他にも、そもそもアーティスト自体がマイナーだったり、アマチュアアーティストだったりすると、譜面が入手できない場合があります。

そんなときに、音源さえあればそれを耳コピして、譜面に起こすことができます。

これによって、マイナーな曲であっても譜面を見ながら楽器を演奏することができます。

正確な譜面を作ることができる

市販されている譜面には、実際の曲と一部違っているものも中にはあります。

メロディが違うということはさすがにほとんどありませんが、ギターやピアノ等で演奏されるコード(ド・ミ・ソの音を同時に鳴らすような和音)が実際の曲と違っていることがあります。

これは、その譜面がアーティスト本人によって作られていないことが多く、本人のチェックが入らないため、大ざっぱに譜面が作られるケースがよくあるためです。

このため、自分の耳で聴いて、聴こえた通りに譜面を作れば、正確な譜面を作ることができます。

僕が以前購入した譜面には、「アーティスト本人監修」という文言が書かれておりました。

当時何も知らなかった僕は、譜面はアーティスト本人が作っているものと思っていました。そのため、なぜわざわざそのような文言が書かれているのか分かりませんでした。

しかし、敢えてそのようなことが書かれているということは、多くの譜面はアーティスト本人が直接見ておらず、実際の曲と合っていない場合があることを物語っています。

そのため、「この譜面はアーティスト本人が直接確認しているので、信頼できますよ。」ということを言っていたんだと分かりました。

このように、自分の耳で正確に耳コピをすることにより、正確な譜面を作ることができます。

耳コピのメリット(作曲したい人向け)

以下、楽器が弾ける・弾けないに関わらず、耳コピができることによって得られるメリットについて解説します。

曲作りを体験でき、作曲能力が身に付く

耳コピをすると、全くの未経験であっても、まず曲作りを体験できます。そして、次第に作曲能力が身に付きます。

特に、1曲分のメロディをコピーしたり、アレンジも含めて完全コピーできると、「1曲作り切った!」という大きな自信につながります。

耳コピは、耳で聴いた音楽をそっくりそのまま自分で作り直す作業です。

料理で言えば、出来上がった料理を食べて、自分の味覚を頼りに同じものを作り直す感じです。

ほとんどの人は、音楽は聴いて楽しんで、それで終わりです。

しかし、耳コピをすると、自分が聴いている音楽の構造が分かるようになり、音楽を作る側になることができます。

僕も、高校生の頃に耳コピをして以来、作曲ができるようになりました。

初めて耳コピをするまでは、音楽は聴いて楽しむだけで、自分が音楽を作るようになるなんて思ってみませんでした。

特に小さい頃から、ピアノなど楽器を演奏していたわけではありません。

ですが、大好きなゲームの曲を見よう見まねならぬ、聴きよう聴きまねで作っている内、曲を再現できると、

「自分でも曲を作れた!」と大きな感動を覚えました。

それからは、最初は短いメロディでしたが、自分なりのメロディやアレンジを少しずつ考えるようになって、段々とオリジナルの曲を作れるようになっていきました。

「作曲」と言いますと、色んな定義があります。鼻歌でメロディを作ったリ、メロディに対して「コード」と呼ばれる和音を入れたり、色んな楽器を追加してアレンジしたり…

ですが、耳コピができると、聴いた曲のメロディやリズム、どんな楽器が使われているのかが分かりますので、メロディ作りからアレンジまでできるようになります。

このように、耳コピをすることによって、作曲や音楽経験がない状態からでも、音楽製作を体験できます。

そして、次第にオリジナル曲を作曲できるようになります。

憧れのアーティストの作品から、高度で個性的な作曲・アレンジテクニックを直接学べる

憧れのアーティストがどうやって曲を作っているのかって、すごく気になるところだと思います。

もし、その方法を身に着けられたら、自分の作品作りに大いに役立ちます。

ただ、ほどんどの場合、友人でもない限り、アーティストから直接曲作りの方法を教えてもらうことはできません。

また、音楽理論を学ぶことによって、作品作りの方法を身についける方法があります。

ところが、この方法では一般的な音楽の作り方が分かるだけで、特定のアーティストの独特な音楽の作り方が分かるわけではありません。

しかし、名曲や好きなアーティストの曲を耳コピすることができれば、メロディやリズム、使われている楽器や作曲構成など、個性的な作曲方法やアレンジテクニックを直接学んで自分のものにすることができます。

これによって、アーティストが何年もかけて育んできた作曲やアレンジテクニックを、ほんのわずかな時間で吸収することができます。

これは、料理で言えば、一流シェフにしか作れない絶品料理のレシピを作る様なものです。

通常、一流シェフの絶品料理は、何年の時間をかけて考え付いた作り方を知っているシェフ本人にしか作ることができません。

しかし、どんな具材を用意して、食材の切り方や味付けの方法などを細かく記したレシピがあれば、素人でも同じ料理を作れてしまいます。

音楽もこれと同じ様に、耳コピをすることによって、何の楽器をどんなメロディ、リズム、和音で使うかなど細かい作り方が分かれば、どんなに長い期間をかけて編み出した作曲法も、極めて短期間の内に自分のものにすることができます。

どんなジャンルの曲も柔軟に作れるようになる

耳コピができるようになると、今まで全く作った経験のない曲でも、耳コピをすることですぐに作れるようになります。

耳コピによって、コピー元の曲で使われている印象的なメロディの作り方や独自のリズムの組み立て方、和音の使い方や様々な楽器の効果的な使い方などが手に取るように分かるからです。

これにより、あらゆるジャンルの曲を柔軟に作れるようになります。

このため、自分がいつも作っているジャンル以外の曲を急に作ることになっても、問題なく対応できるようになります。

例えば、僕は普段は激しめのロック系の曲が好きなので、そのような曲をよく作っています。

ですがある日、ギターの弾き語りをしている友人が作った曲を、ゆったりとしたバラード風味の曲にアレンジすることになりました。

「尾崎豊みたいな曲調にしてほしい」と言われ、普段全く聴かない・作らないジャンルに最初は戸惑いました。

しかし、実際に尾崎豊さんの曲を耳コピすることで、ギターやピアノ、ドラムのパターンなど、バラード独特のアレンジ方法がすぐに分かりました。

そして、友人にはアレンジの代金もいただき、満足のいく曲を提供することができたのです。

他にも、よさこい祭りのダンスで使う、オリジナル曲のアレンジを一部担当することがありました。

この時は、4分間という短い時間に、7つのジャンルの曲が次々と流れるというものでした。

ダンスの練習もあり、アレンジの期限は二ヶ月程度とかなり短いものでした。

そんな中、電子音楽のダンスミュージックである「EDM」や、独特の音を使う「ダブステップ」など、今まで作ったことのないジャンルのアレンジをすることになったのです。本当に全く作ったことがないジャンルだったので、「間に合うか…?」と不安にもなりました。

しかし、これも同様のジャンルの曲を耳コピすることで、短い期間で作ることができ、無事納期に間に合わせることができたのです。

このように、耳コピができることによって、依頼に応じて柔軟に、様々な曲にアレンジすることができるようになります。

また、自分がオリジナル曲を作る時でも、いくらでも今まで作ったことのないジャンルを開拓することができます。

さらに、僕は作曲指導の仕事をしていますが、ここでも耳コピのスキルが非常に役立ちます。

人それぞれ好みが違うため、生徒さんの作りたい曲は千差万別です。そのため、一人一人のニーズにあった柔軟な作曲の指導が求められます。

もし、指導する側が一辺倒な音楽ジャンルの作り方しか教えることができなかったら、多様な生徒さんのニーズに対応することができません。

しかし、たとえ自分がこれまで作ったことのない曲でも、耳コピすることで作り方が分かってしまうので、作り方を教えることもできるようになるのです。

このように、耳コピのスキルによって柔軟な作曲力が身に付き、アレンジ・オリジナル曲の開拓・作曲指導など、幅広い面で大いに役立ちます。

そして、「どんなジャンルの曲でも作れる!」という強い自信を持つことができます。

表現の幅が広がり、高いオリジナリティを得られる

耳コピは、他人が作った音楽作品は真似して作ることです。このため、「耳コピをするとオリジナリティが無くなってしまうのではないか」と思われる方も中にはいます。

しかし、実際は全くその逆で、完全なコピー、いわゆる「完コピ」までできると、高いオリジナリティを得られるようになります。

それはなぜかと言うと、細かい所まで正確にコピーができると、優れた作品の細やかな表現方法やアレンジテクニックをとことん自分のものに出来るからです。

これにより表現の幅を、どこまでも広げることができ、結果として一層独自性のある作品を作れるようになるのです。

これは、料理をイメージすると分かりやすいです。

料理の初心者は、どんな具材を使うか、それをどのように調理するかなどの知識やテクニックに乏しいです。

そのため、きちんとした料理はおろか、オリジナリティあふれる料理を作ることができません。

そこで、一人前の料理人になるために、「この人から学びたい!」と思う料理人を見つけて、弟子入りして修行しますよね。

このとき、師匠から直接教えてもらうことあるかと思いますが、料理を作る様子を横から見て技術を盗むということも大いにあると思います。

これによって、その料理人の独自の技を自分のものにしていきます。

最初は師匠と同じ様な料理になるかもしれませんが、数多くの料理テクニックを身に着け、次第に自分らしさが出てきてオリジナリティのある料理を作れるようになります。

音楽もこれと同じで、優れた音楽作品や、自分が作りたいと思う大好きな作品を耳コピすることによって、様々な作曲テクニックを学ぶことができます。

センスのいいメロディ、聴きごたえのあるリズム、聴き手を魅了するアレンジの仕方など…名曲から学べるものは計り知れないものがあります。

これらを耳コピによって、自分のものにすることができ、表現の幅が大きく広がり、一層独自性のある作品を作れるようになっていきます。

聴覚や感受性が高まる

 聴き取り能力が磨かれ、耳にした音楽から技術を盗むことができる

耳コピの訓練を重ねていくと、実際に作曲ソフトで曲を打ち込まなくても、音楽を聴くだけで、メロディやリズム、使われている楽器をすぐに捉えられるようになります。

こうなると、様々な場所で耳にする音楽や、普段自分が聴く音楽から、作曲やアレンジに使えそうなメロディやリズムを盗むことができるようになります。

もちろん、聴いたメロディをそのまま自分の曲で使っては盗作になってしまいます。

しかし、耳コピをするなかで、メロディやリズムなどを自分なりにアレンジする力が身に付いていきます。

そのため、自分が聴いた音楽を、徐々に独自のものに仕上げていくことができるようになるのです。

例えば、出かけた先のショッピングモールや喫茶店など、様々な場面でBGMが流れていることがあります。

このとき、流行りの音楽や何気ないBGMを聴きながら、「このメロディいいな!」「このリズムかっこいい」「この楽器使いたいな!」と思ったら、自分の作品に活かすことができます。

僕も、良いと思った音楽を聴いて、そこからオリジナル曲がひらめくことがあります。

ただ、本当に聴いたまんまだと盗作のようになってしまうため、「自分だったらこうする」ということを意識しながら、自分なりのアレンジをしていきます。

このように、耳コピをすることによって感受性が高まり、様々な場面で耳にした音楽を作品作りの糧にすることができます。

 感覚で曲を作れるようになり、作曲スピードが超上がる

耳コピをすると、耳の感覚を頼りに音を聴いていきます。

このとき、理論や理屈を挟まず聴いた音を聴いた通りに再現できるようになるため、自ずと気持ちいい音やメロディがどんなものなのか感覚で分かるようになります。

これによって、理屈抜きで感覚的に曲を作れるようになり、作曲スピードが格段に上がっていきます。

もし、常に理論だけで曲を作ろうとすると、頭で考える分時間がかかってしまいます。

これは、英語を話すとき、頭で文法を考えながら話す状態に似ています。

このとき、主語や述語、目的語など理論をまず頭で考える分、どうしても時間がかかってしまいます。

しかし、母国語が英語の人なんかは、理屈を挟まずにイメージしたものをすぐに英語で話せます。

これと同じ様に、頭で良い音楽のイメージが思い描けたら、すぐに形にできるようになるのです。

僕も、耳コピができるようになってから、ふっと思い付いたメロディや曲をかなり短時間で形にできるようになりました。

イメージをすぐに形にできると、より一層作曲が楽しものになっていきます。

耳コピのデメリット

ここまで、数多くの耳コピのメリットをお話ししてきました。

本当に、耳コピによって得られることは沢山あります。しかし、その一方でデメリットもあります。

慣れるまでに苦労する

耳コピは、基本的に「耳で聴いた音楽を、聴いた通りに作曲ソフトに打ち込んでいく」という作業に尽きるのですが、慣れない内はかなり苦労します。

そもそも、音楽は時間の流れと共にどんどん流れていくものです。静止している絵であれば、じっと眺めることができますが、音楽ではそうもいきません。

相当な記憶力が無い限り、一回聴いただけではメロディやリズムを把握しきれないため、何度も曲を聴くことになります。

この作業にかなり集中力を要するため、最初はかなりしんどいです。

僕自身、最初はほんの1小節を聴き取るのに、1時間以上ひたすらリピート再生して聴き込むこともありました。

しかし、現在は、1小節を聴き取るのに早ければ数回聴けば理解できるようになりました。

そのため、慣れない内はあまり無理はせず、テンポがゆっくりの曲やメインメロディだけなど、聴き取りやすいところから耳コピしていくといいです。

根気が要る

メインメロディだけを耳コピする場合は、比較的短い時間で終えることができます。

しかし、どんな楽器がどのように演奏されているか、曲のアレンジすべてを耳コピする場合、使われている楽器数分時間がかかってきます。

そのため、完全コピーを目指すとなるとかなりの根気が必要になってきます。

実際、僕が初めて完コピできたときは、本当に時間がかかり苦労しました。

これは例えるなら、富士山に登るような感覚でした。

富士山は日本一高い山とあって、登っても登ってもなかなか山頂が見えてきません。

直線的に登ろうとすると、斜面がきつすぎるため、ジグザグの山道を登っていきます。

なので、本当に少しずつしか登っていけないんですね。

耳コピも同じ様に、少しずつ少しずつ、聴き取れるところから聴き取っていくので、本当に骨の折れる作業です。

「これ、本当に終わるのか?」と思えるほど、道のりは長いです。

しかし、苦労の末、完全コピーができると、耳コピした曲の中身が隅々まで手に取るように分かるようになります。

市販のCDで聴くプロの作品のアレンジを、自分の手でそっくりそのまま再現できるようになるので、凄まじい喜びが得られます。

これは、苦労の末富士山の山頂に辿り着いたときの感覚にとても良く似ています。

かつて、仲間と共に山頂に登り切ったときは、この世のものとは思えない真っ白な雲海、絶景を目にしました。

そのときの光景、味わった感動は今でも忘れません。

そう思うと、耳コピは苦労の伴う山登りに本当に似ています。

完コピの道のりは長く困難はありますが、それを乗り越えた時にあなたが手にする力は圧倒的です。

今回の記事でご紹介したメリットがすべて手に入ってしまうのですから。

耳コピができないと、作曲できないか?

ここまでの説明で、「耳コピができないと、作曲はできないのか?」と思われる方もいるかもしれません。

結論から言うと、耳コピができなくても、作曲はできます。プロの作曲家の方でも、耳コピが全くできないという方もいらっしゃいます。

楽器が演奏できる人なら、その延長線で作曲できるようになる方もいます。

また、音楽理論を学んで理論的に曲作りの方法をマスターする方もいます。

それでは、耳コピが必要ないのかというと、僕の考えとしてはやはり今回ご紹介した数多くのメリットがありますので、出来ないより出来た方が断然有利です。

耳コピについては、僕の経験上、柔軟な作曲力が身に付くというのが特に大きいです。

例えば、身近な例では、耳コピは苦手だけど、独特の世界を表現する曲を作っている友人がいます。

彼は以前、それまで全く作ったことの無かったジャンルの曲を作る仕事の依頼を受けたことがあったそうです。

そのとき、どうしても普段自分が作る作品に雰囲気によってしまって、依頼元のイメージに合わせるのにかなり苦労したと聞いています。

このようなときこそ、依頼元の人がイメージする曲に近い曲を耳コピできれば、即座に要望に沿った曲を柔軟に作ることができます。

まとめ

今回は耳コピのメリットや効果について解説しました。

耳コピができるようになると、今回ご紹介したような数多くのメリットを得ることができます。

これらのメリットを意識して耳コピに取り組むことにより、あなたの作曲力を加速度的に上昇していきます。

そして、どんな曲も自由自在に作れるあなたになっていきます。

耳コピの詳しいやり方については、下記の記事にまとめていますので、是非こちらもご覧いただければと思います。

「耳コピの手順や方法/仕方/コツとは?初心者向けのやり方を詳細解説!」

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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