バックメロディの作り方!ギターのオブリガートや裏メロディを作る2つのポイントとは?

作曲において、「裏メロ」というものを聞くことがあると思います。「裏メロ」とは、「裏メロディ」の略で、文字通りメインメロディの裏で鳴っているメロディのことです。バックメロディと言ってもいいですね。

また、「オブリガート」と呼ばれるものも、裏メロの一種です。

ただ、作曲に慣れない内は、裏メロをどうやって作っていけばいいかわからないと思います。僕も、以前はうまく作れませんでした。しかし、現在では数多く作曲をする中で裏メロの作り方が分かってきました。

そこで今回は、オブリガートなどの裏メロを作る2つのポイントと、メロディ作りのテクニックを実例と共に解説します。

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裏メロを入れる目的と作曲における2つのポイント

裏メロは、メインメロディを引き立てて曲を一層盛り上げるために入れます。このとき、以下の2つのポイントを意識しておくと、良い感じの裏メロが作れます。

メインメロディにマッチしたものにする

裏メロは、メインメロディのイメージにマッチしたものになっていないと、調和が乱れてしまいます。調和が乱れると、一言で言えば聴いていてダサい感じになってしまいます。

そのため、メインメロディの雰囲気にマッチしたメロディを入れていく必要があります。例えるなら、水戸黄門に対する助さん、角さんって感じです。

どんなメロディが合うのかは、すぐにはピンと来ないと思います。そこで、自分が好きでよく聴く曲の、裏メロがどうなっているか注意深く聴いてみるのが効果的です。

メジャーアーティストの曲は、きちんと調和のとれたアレンジになっているので、聴いていて不自然な裏メロはまず鳴っていません。そのため、裏メロ作りをするために極めて参考になります。なのでまずは、自分の好きなアーティストの裏メロを真似するように、自分の曲に裏メロを入れていくといいです。

メインメロディより目立たないようにする

もう1つ、裏メロ作りで大切なポイントは、メインメロディよりも目立たないようにすることです。

文字通り、メインメロディは「メイン」なので一番目立つメロディです。裏メロは、メインメロディを引き立たせるために入れるので、メインメロディより目立たないようにします。

どのようにして裏メロより目立たないようにするかというと、1つはメロディの変化を少なくすることです。変化が激しいメロディほど、目立つからです。このため、メインメロディのメロディ変化が激しい時は、ゆったり変化する裏メロにするといいです。

逆に、メインメロディのメロディ変化がゆったりの時は、裏メロのメロディ変化はある程度もたせた方がいいです。なぜなら、メインメロディと同じ様なメロディ変化だと、違いがバラエティに乏しくなるし、メインとの違いが分かりにくくなるからです。しかし、あまりメロディ変化を多くすると、メインメロディより目立っってしまいます。そこで有効なのが、繰り返しのメロディにすることです。

イメージとしては、インテリアのじゅうたんとか壁紙の模様を考えると分かりやすいです。じゅうたんや壁紙の模様って、模様が繰り返されているため、複雑なものになっていてもそこまで目立たないんですよね。

複雑な柄でも、繰り返しになっていてあまり目立たない

裏メロも同じように、繰り返しのメロディにすれば、メロディの変化が多くてもメインメロディよりも目立たなくさせることができます。

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裏メロの実例

以下、これまでの説明を踏まえて、3つの裏メロの実例を紹介していきます。

裏メロのメロディ変化が少ないパターン

まず紹介するのは、メインメロディよりもメロディ変化が少ないパターンの裏メロです。以下の槇原敬之さんの「もう恋なんてしない」の中に、裏メロがベルの音で入っています。

具体的には、0分23秒、0分36秒、0分44秒~0分51秒あたりで鳴っている音です。

メインメロディに対して、基本的に緩やかな変化のメロディになっていて、全体の調和を乱さず、かつ曲を盛り上げていることが分かります。

裏メロのメロディ変化が多いパターン

次に紹介するのは、裏メロの変化が多く、繰り返しのメロディのパターンです。

以下のサカナクションさんの「新宝島」の、イントロから曲が一番盛り上がるサビ直前までで、繰り返しの裏メロが使用されています。

0分28秒あたりから始まるギターの繰り返しのフレーズが、サビが始まる1分0秒あたりまで、少しずつ変化していますが繰り返されています。

歌のメロディのバックで鳴っていますが、自然に曲全体に調和し、印象的な曲にしています。

 

せっかくなんで、もう1つ。以下は僕の曲ですが、分かりやすかったんで紹介します。

前奏の0分21秒あたりから、右側で鳴っているギターの繰り返しのメロディがあるのですが、これが裏メロとして歌が始まってからずっと鳴っています。

一番盛り上がるサビの直前まで、ひたすら繰り返しなっています。メロディの変化は多めですが、ずっと同じ調子で繰り返されているため、歌の後ろで流れていてもそこまで気になりません。先ほどの「新宝島」同様、こういった繰り返しのメロディは、「リフレイン」、略して「リフ」と呼ばれます。ギターで演奏するリフは「ギターリフ」と呼ばれます。シンセサイザーの音だったら、「シンセリフ」と呼ばれます。

僕はこんな感じで、前奏で思いついたギターリフをそのまま歌の裏メロに使うということをよくしています。けっこうマッチしやすいので、オススメです。

オブリガートパターン

最後に紹介するのは、「オブリガート」と呼ばれる作曲法です。オブリガート(Obbligato)は、裏メロの一種で、メインメロディと掛け合いをするように演奏されるのが特徴です。あまり言わないですが、日本語では「助奏(じょそう)」と呼ばれます。

オブリガートは、メインメロディの裏で常に演奏されています。上記のように、メインメロディが落ち着くと、前に出てくるイメージです。

逆にメインメロディが前に出てくると、オブリガートは目立たないように引っ込みます。メインメロディをボーカルが担当していたら、丁度歌詞が無いところを埋めるような感じです。

楽器としては、バイオリンなどの弦楽器系の音がよく使われます。あとは、バンドならギターがオブリガートを担当することがあります。

オブリガートは、メロディを演奏する「リードギター」と呼ばれるギタリストが演奏することが多いですね。リードギターに関しては、下記の記事でも解説しています。ご興味がありましたら、こちらも是非読んでみてください。

「[作曲の知識・ギター]リードギターとリズムギターの意味や違い」

 

オブリガートによる裏メロの実例としては、いきものがかりさんの「ありがとう」という曲が分かりやすいです。

上記の曲は、いきものがかりというアーティストの「ありがとう」という曲です。(動画は、別の人がカバーして歌っているものです。)

曲のはじまりで、曲中一番盛り上がるサビのメロディが流れます。このときの、「“ありがとう”って伝えたくて」の後に続く、裏で鳴っているメロディがオブリガートです。また、その後の「あなたを見つめるけど」の後にも、掛け合いをするようなメロディが演奏されています。メインメロディにマッチしつつ、メインメロディよりも目立たないようになっており、絶妙に曲を盛り上げている裏メロになっています。

このように、オブリガートがあると、メインメロディが一層引き立ちます。自分が好きで普段聴いているアーティストの曲で、このような感じでメロディが鳴っているのを見つけてみるといいです。意識して聴くと、多くのオブリガートを見つけることができます。そして、それを真似して自分の作品に取り入れれば、より良い曲に仕上げていくことができます。

余談ですが、オブリガートにとてもよく似た言葉で、「オブリガー(Obrigado)」という言葉があります。音楽のオブリガートはイタリア語が語源です。

一方、「オブリガード」はポルトガル語で、日本語の意味は「ありがとう」です。実例で示した曲名と一致するという…何とも面白い偶然でした!あ、ちなみに狙ってなかったです(笑)

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まとめ

ここまで説明してきたように、オブリガートを使うと歌やメインメロディを効果的に盛り上げることができます。これによって、自分の作品のクオリティが高まっていきます。

是非、いろんな曲を聴きながら自分の作品に取り入れてみてください。

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