DTMでボーカル等を加工するエフェクトの2つの使い方

パソコンで作曲を行うDTMでエフェクター(エフェクトと同意)を使う際、2種類の使用方法があります。

エフェクターは、音に対してさまざまな効果や加工を行うものです。

 

2種類の使用方法とは、インサート方式とセンド方式です。

これらはそれぞれ特徴があり、エフェクターの利用目的に応じて使い分ける必要があります。

 

しかし、僕は以前、これらの違いをよく知らずにエフェクターを使っていました。

音楽をやっている知人から、「このエフェクターをセンドで送るといい」などと言われたこともあります。

ですが、当時の僕は全く意味が分かりませんでした。

 

しかし、何年もDTMをやる中、実際にエフェクターを使いながらこれらの違いをよく理解することができました。

そこで今回は、エフェクターを使用する上で大切な2種類の使い方について説明します。

 

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インサート方式とセンド方式

DTMでは、エフェクターを使うときにインサート方式とセンド方式の2種類を選ぶことができます。

使うエフェクターや利用目的に応じて、これらを使い分けると、とても効果的かつ効率的に作業を進めることができます。

 

インサート方式

インサート方式は、元の音声を全てエフェクターに処理させる方式です。

インサート(Insert)は、英語で「挿入する」という意味です。

音声の信号が作曲ソフトで処理されますが、その流れの途中でエフェクターを挿入するイメージです。

 

エフェクターでは、元の音への影響度を調整することができます。

インサート方式では、エフェクターの影響度を強くするほど、元の音が小さくなっていきます。

そして、影響度を最大にすると元の音は消え、エフェクターを通過した音はすべて加工されたものになります。

 

つまり、インサート方式では、エフェクターの効果をかけるほど元の音がどんどん変わっていくということです。

それでは、どのようなエフェクターがインサート方式に適しているのでしょうか?

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インサート方式が適したケース

インサート方式に適するケースは

・元の音にどんどん影響を与えたいとき

・元の音がエフェクターの処理をすり抜けたら困るとき

などです。

 

元の音にどんどん影響を与えたい場合は例えば、エレキギターなどで見られる、音を歪(ひず)ませる効果を与えたいときです。

音を歪ませる場合、歪み系エフェクターを使います。

こういったエフェクターは、元を音をどんどん歪ませていきたいので、インサート方式が適しています。

 

その他に、元の音がエフェクターの処理をすり抜けたら困る場合としては、音量を圧縮するコンプレッサーを使うときなどです。

コンプレッサーは、突発的に音量が大きくなっている部分がある音源に対し、音量を圧縮して均一に近づける役割があります。

このようなエフェクターの場合、元の音がエフェクターの処理にかからずにすり抜けてしまっては意味がありません。

音量が平均化されなくなってしまうからです。

そのため、基本的にコンプレッサーではエフェクターの影響度を最大にします。

そして、きちんとすべての入力に対して、圧縮するかどうかも含めた処理を行う必要があります。

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センド方式

インサート方式に対しセンド方式は、エフェクターで加工される前の元の音声を残しつつ、エフェクターの効果が入った音を付加することできる方式です。

 

センド方式では元の音声が、エフェクターに入力されずそのまま進むものと、エフェクターに入力されるものに分岐します。

そして、エフェクターを通過した音声が再び、分岐元の音声と合流します。

これにより、エフェクターの影響を受けない元の音を残しつつ、エフェクターの効果がかかった音を付加することができます。

 

これは、絵を例に考えると分かりやすいです。

例えば、絵に影をつける効果を使いたいとします。

このとき、元の絵は残しつつ、影を付加したいと思います。

影をつける効果を使ったら、元の絵まで黒くなっていったら困りますよね。

 

どんなに影を濃くしても、元の絵はそのまま残るのが、センド方式を使うイメージです。

このように、エフェクターをかける前の状態を残しつつ、効果を付加したいときにセンド方式を使います。

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センド方式が適したケース

センド方式を使うと効果的なケースは、リバーブやディレイなどのエフェクターを使う場合です。

これらは、空間を再現するもので、「空間系」エフェクターと呼ばれます。

 

リバーブは、音の残響を再現するエフェクターです。

広い部屋で音を鳴らすと、よく響きますよね。

あれが、残響です。

 

ディレイは、いわゆる「こだま」を再現するエフェクターです。

山に登ったときに、「ヤッホー!」って叫ぶと、しばらくして「ヤッホー」という声が返ってきます。

このような効果を、ディレイで再現できます。

 

リバーブもディレイも、元々の音が空間や壁に跳ね返って、遅れて音がやってくるものです。

これをDTMで効果として使うときは、例えばボーカルの音に使うなら、元々の音はそのままで、リバーブやディレイの効果の音が遅れてやってくるという風にするのが一般的です。

 

リバーブやディレイのエフェクターを、インサート方式で使うことも可能です。

しかし、インサート方式で使用した場合、リバーブやディレイの影響度を上げていくと、元々の音がどんどん小さくなっていってしまいます。

絵で言えば、元の絵が効果をかける程に、どんどんぼやけていくような感じです。

このため、リバーブやディレイの空間系エフェクターでは、影響度を変えても元々の音は残せるセンド方式の方が使いやすいのです。

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まとめ

ここまで説明してきたように、エフェクターの使い方にはインサート方式とセンド方式があります。

そして、効果をかける目的によって、それらを使い分けるのがいいです

 

是非、意識して使い分けてみてください。

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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